熊本市東区の質屋 質乃蔵(しちのくら)の児玉です。
多くのシルバーアクセサリーに用いられているシルバー925。お気に入りでずっと身につけていたいけれど「シルバー925ってつけっぱなしでも安全なの?」と心配になる人もいるでしょう。
とくに、金属はアレルギーの原因になるため、肌がデリケートな人は不安を感じますよね。
本記事では、シルバー925はつけっぱなしにしてもよいのか解説します。シルバー925をつけっぱなしにすることで考えられるリスクや、黒ずみや傷の対処法についても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
お気に入りのアクセサリーがシルバー925を使用している場合は、つけっぱなしにして劣化するのが心配になりますよね。
まずは、シルバー925はつけっぱなしでも問題ないのか解説します。
結論から述べると、シルバー925はつけっぱなしにしてもよい金属です。
シルバー925は92.5%が銀で構成されています。銀は特殊な環境下でしか錆びないので、日常生活においてはつけたままでも問題ありません。
残りの7.5%は銅・ニッケル・コバルトなどの割金です。銀以外の金属も混ぜているので、硬度が高く破損しにくくなっています。
ただし、つけっぱなしにする場合は、都度外すときと比べて劣化を加速する恐れがあるので注意しましょう。錆びにくいとはいえ、皮脂や汚れを放置すると黒ずみや変色の原因に。1日の終わりには拭き取ってきれいな状態を保ちましょう。
シルバー925をつけっぱなしにすると、金属アレルギーを引き起こす可能性があります。
銀自体はアレルギー反応が起こりにくい金属です。しかし、シルバー925は銀のほかにも金属を含んでいます。割金として使用している金属次第では、アレルギーが発症する恐れがあるでしょう。
とくにアレルギー反応が出やすいものは、ニッケルやコバルトです。つけっぱなしにしたいなら、アレルギーを引き起こしやすい金属を使っていないシルバー925を選びましょう。
金属アレルギーは、汗などにより金属から溶け出した金属イオンが、皮膚のたんぱく質と結合すると発症します。汗をかきやすい夏や暑い場所は金属がイオン化しやすく、とくに発症しやすいので注意しましょう。
ただし、シルバー925のなかでもスターリングシルバーと呼ばれる金属は、アレルギーの発症リスクが低いといえます。
スターリングシルバーとは、割金に銅のみを使用した合金のこと。銅の金属アレルギー陽性率は約3.4%と比較的低いので、つけっぱなしにしたいと考えているならスターリングシルバーのアクセサリーを選ぶとよいでしょう。
つけっぱなしにしても錆びないものの、シルバー925は黒くなったり傷が付いたりする可能性があります。
シルバー925をつけっぱなしにするとどのような変化が起こるのか、把握しておきましょう。
シルバー925はつけっぱなしにすると、硫化や塩化などの化学反応が起こり黒く変色します。硫黄や塩素が銀と反応して、表面に黒ずんだ皮膜を作るためです。
たとえば温泉やプールに入ったり、塩素系漂白剤が付着したりすると、シルバー925は反応して黒ずむので注意しましょう。硫化する成分は空気中や汗にも含まれているので、何もしていなくても黒くなる場合があります。
とはいえ、錆ではないので変色しても磨けば本来の輝きを取り戻せるでしょう。
つけっぱなしにしている分、ものと接触するので当然傷が付きやすくなります。さらに、シルバー925は18金やチタンと比較するとやわらかい金属で、こまかな傷が付きやすいでしょう。
なるべく傷を付けたくない人は、陶器やガラスなどに触れるお皿洗いや、重いものを持つタイミングでは、シルバー925のリングやブレスレットは外すことをおすすめします。一方で、硬いものに触れる機会が少ないネックレスは、傷が付きにくいでしょう。
傷が付くと見た目に影響するので要注意。ツヤや輝きが失われ、色がくすんでいるように見えます。
つけっぱなし派の人であっても、シルバー925を外したほうがよいタイミングがあります。シルバー925をいつ外すべきかチェックしてみましょう。
黒ずむリスクが高くなるので、お風呂や温泉ではシルバー925を外しましょう。お湯・石けん・入浴剤などに含まれる成分とシルバー925が反応し、硫化してしまいます。とくに温泉は硫黄成分を多く含むので硫化反応が促進され、気づいたら真っ黒になっていることも。
暑い場所では熱を持つ場合もあります。銀は熱伝導率が高く、お風呂やサウナなどの高温な場所ではどんどん熱くなり、やけどにつながるリスクがあるでしょう。
破損を防ぐために、就寝中はシルバー925を外しましょう。つけたまま寝ると、寝具に引っかかり変形する恐れがあります。
とくに、宝石を留める爪や装飾が施されているアクセサリーは、寝具やパジャマの繊維に絡まりやすいもの。ネックレスやブレスレットのチェーンがちぎれて、首元や手首を傷つけるかもしれません。
さらに、寝汗により硫化し黒ずむ可能性もあります。シルバー925に限らず、アクセサリー類は外してからベッドに入ったほうがいいでしょう。
変色したシルバー925でも、正しくお手入れすればもとの輝きを取り戻せる可能性があります。
シルバー925のお手入れ方法や保管方法を解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
シルバー925が変色した場合は、次の方法を試してみましょう。
専用のアイテムは必要なく、自宅にあるものですぐに実践できます。シルバー925に宝石がついている場合は、石に歯磨き粉がつかないように気をつけましょう。
歯磨き粉で落ちないときは、専用のシルバー磨きやシルバークリーナー液を使用してみてください。
傷が入ったときは、ジュエリー加工専門店でリペアを依頼するのがおすすめ。新品仕上げと呼ばれる、傷取りをして磨き直す方法で対処してもらえるでしょう。
新品仕上げの相場は1,500〜3,000円ほど。傷を補修し、購入時と同等の輝きを取り戻せます。
ただし、深い傷や大きな傷はデザインに影響が出る可能性があるでしょう。完全にもとの状態に戻せないケースもあるので、相談したうえで依頼してくださいね。
シルバー925は空気に触れないよう保管しましょう。空気中の水分や硫化水素と反応し、黒ずむのを防げます。
外したあとはアクセサリー専用のクロスで拭き、密閉できる容器や、チャックつきの小さなビニール袋などに入れましょう。アクセサリー同士が接触して傷つかないよう、個別で分けて保存しておくことをおすすめします。
正しい保管方法を守るだけで黒ずみを防ぎやすくなります。仕事や学校で外さなければいけないときや入浴中は、ぜひ密閉して保管してくださいね。
シルバー925はつけっぱなしにしても問題ありません。1日中身につけて、銀の輝きを楽しめます。
しかし、過度な劣化を防ぐために、外したほうがよいシーンもあるので要注意。お風呂・温泉・プールなどの水場やサウナ、就寝中は黒ずみや破損を防ぐために外しておきましょう。
万が一黒ずんでしまっても、自宅にあるもので簡単に対処できます。どうしても補修できない場合は、ジュエリー加工専門店に依頼してみてくださいね。
熊本の質屋 「質乃蔵」では、金やプラチナといった貴金属を専門に買取査定しています。もし、不要な指輪やネックレス、ピアスなどありましたら査定は無料ですので、是非ご利用ください。