ロジウムコーティングとは?金属アレルギーになる?耐久性など解説

投稿日:2024年7月11日 更新日:2024年07月19日

ロジウムコーティングとは?金属アレルギーになる?

 

熊本市東区の質屋 質乃蔵(しちのくら)の児玉です。

アクセサリーショップをチェックしていると、ロジウムコーティングという言葉を目にすることがあるでしょう。

「ロジウムって何?」「どんな効果があるの?」と気になっている人も多いのではないでしょうか。

本記事では、ロジウムコーティングの特徴や金属アレルギーに及ぼす影響を解説します。

メリット・デメリットや値段についても解説するので、ロジウムコーティングを施しているアクセサリーが気になる人はぜひ参考にしてみてくださいね。

 

ロジウムコーティングとは?

疑問

ロジウムコーティングとは、ロジウムという金属でメッキしたアクセサリーのこと。

または、アクセサリーにロジウムの薄い膜をはる作業そのものを意味します。

ロジウムとは、硬度や耐食性に優れている銀白色の貴金属です。

天然の産出量が少ないレアメタルと呼ばれる金属に分類されており希少性が高く、プラチナやゴールドの倍以上の価格で取引されることもあります。

アクセサリーショップで目にするプラチナ仕上げやプラチナコーティングとはロジウムコーティングのことであり、身近なところで取り入れられている加工法です。

 

ロジウムコーティングは金属アレルギーになる?

疑問の答え

ロジウムは金属アレルギー反応を引き起こしにくいという特徴があります。

ただし、コーティングが剥がれると金属アレルギーを発症しやすくなる場合があるので注意しましょう。

ロジウムコーティングが剥がれると、本体の金属が肌に触れてしまうからです。

本体が合金・ステンレス・ニッケル・パラジウムでできているアクセサリーは、アレルギー反応が出やすくなっています。

本体はゴールドやシルバーで作られていても、ロジウムコーティングの下地にニッケルやパラジウムのメッキを施しているアクセサリーも少なくありません。

本体や下地に使われている金属が剥き出しになると、金属アレルギーを持つ人は肌荒れやかゆみを引き起こす可能性があります。

金属アレルギーがある人は、ロジウムコーティングが長持ちするようにメンテナンスを心がけ、剥がれていないか確かめてから着用しましょう。

 

ロジウムコーティングのメリットについて

ロジウムコーティングを施すことにより、金属の表面の保護や見た目の向上に繋がるなどのメリットが得られます。

具体的にアクセサリーがどのように変化するのか、詳しくチェックしてみましょう。

 

変色を防ぐ

ロジウムコーティングは金属の表面を保護するので、アクセサリーの変色を防げます。

金属は年月の経過とともに表面が空気に触れて硫化し、黒ずみが生じるもの。

しかしロジウムは耐食性が高く科学的に安定しているため、変色することがありません。

剥がれても再コーティングできて艶やかな輝きを長く楽しめるので、一生もののアクセサリーとして愛用できるでしょう。

 

耐久性が高い

ロジウムコーティングを施すと、アクセサリーの耐久性がアップします。

ロジウムは耐食性に優れており、硬度が高い金属だからです。

酸化や錆が発生しないほか、表面に傷や汚れがつきにくく、摩耗によってコーティングが剥がれることも少ないでしょう。

汗や水にも強く剥がれにくいので、お気に入りのアクセサリーも気兼ねなく日常使いできますね。

 

輝き

ロジウムコーティングによって、アクセサリーが明るい輝きを放つのも特徴です。

ロジウムは白く明るい輝きを持つ金属なので、表面にコーティングすると銀白色のやわらかい光沢がプラスされます。

プラチナのような輝きのため、プラチナコーティングという名前で呼ばれることも多いものです。

光反射率が高くキラキラした輝きを得られるので、アクセサリーがより艶やかで華のある印象に仕上がるでしょう。

 

ロジウムコーティングのデメリット

耐久性や光沢をプラスするロジウムコーティングですが、デメリットもあるので要注意。

とくに、お気に入りのアクセサリーにロジウムコーティングを施したいと考えている人は、デメリットを踏まえたうえでコーティングを検討しましょう。

 

破損した場合に修理できないこともある

ロジウムコーティングを施すと、万が一アクセサリーが破損したときに修理が難しくなるので要注意。

壊れたアクセサリーのパーツを、同じ金属で溶接して修理する店舗は多いものです。

しかしロジウムコーティングを施していると、金属同士を溶接する際にコーティングが妨げになるため、しっかり繋ぎ合わせることができなくなります。

ロジウムコーティングによって耐久性は上がるので壊れにくくなるものの、壊れてしまったら修復できない可能性がある点は気をつけなければなりません。

 

ロジウムコーティングのお手入れ方法

ロジウムコーティングを施したアクセサリーを着用したあとは、薬剤を含まない柔らかい布で優しく拭き取りましょう。

研磨剤の入ったクロスで磨くと、せっかくのコーティングが剥がれる可能性があります。

ロジウムコーティングはそもそも汚れがつきにくいので、付着した皮脂や汗を優しく拭き取るだけで輝きを取り戻せます。

汚れがひどい場合は、中性洗剤で水洗いしてから拭き取りましょう。

 

ロジウムコーティングする値段は?

電卓

 

手持ちのアクセサリーにロジウムコーティングをかけたいと考えている人も多いでしょう。

しかし、ロジウムはプラチナや金より高価と聞くと、コーティングも高いのではないのかと心配になりますよね。

いくらくらいでコーティングができるのか、実際の値段をチェックしてみましょう。

 

値段

アクセサリーのリペアやカスタムを行っているショップを数店舗チェックしたところ、ロジウムコーティングの価格相場は次のとおりでした。

 

  • 指輪:2,500〜5,000円
  • ネックレス:4,000〜15,000円
  • ピアス・イヤリング:2,000〜5,000円
  • バングル:5,000〜10,000円

 

ネックレスはペンダントトップのみなのか、チェーンも含めて全体にかけるのかで値段が前後します。

店舗やアクセサリーの状態によっても値段は変動するので、各ショップに相談してみるのがおすすめです。

 

ロジウムコーティング!よくある質問

ロジウムコーティングのメリット・デメリット・値段について解説しましたが、さらに詳しく知りたいという人も多いでしょう。

ここでは、ロジウムコーティングに関するよくある質問に回答します。

 

ロジウムコーティングは錆びますか?

ロジウムは錆びが発生しない金属なので、ロジウムコーティングも錆びることはありません。

科学的に安定しているロジウムは耐食性に優れており、腐食しにくいのが特徴です。

常温の環境下であれば酸化や変色を起こさないので、長く愛用できるでしょう。

ただしコーティングが剥がれて下地の金属が見えると、錆びて変色したように見えることがあります。

変色しても錆びだと諦めずに再コーティングすることで、美しさを取り戻せるでしょう。

 

ロジウムコーティングは何年くらい持ちますか?

一般的に、ロジウムコーティングは3〜4年ほど持続するといわれています。

コーティングの厚さやアクセサリーの使用頻度によっても異なりますが、3年ほどで剥がれてくると覚えておきましょう。

剥がれてしまった場合は再度コーティングすると、輝きや耐久性を取り戻せます。

 

まとめ

ロジウムコーティングは金属アレルギーの反応が出にくく、アクセサリーに耐久性や輝きをプラスする加工です。

2,000円程度からコーティングできる店舗や製品もあるので、気になる人は加工を検討してみましょう。

ロジウムコーティングを施したアクセサリーは優しくお手入れをして、美しい輝きを長く楽しんでくださいね。

 

貴金属関連のおすすめ記事

金の価格は日々変動しています。今でこそ安定資産と言われる金ですが、過去には暴落した歴史もあるのを知っていますか?金相場の暴落予想について詳しく書いてます。
>>「金の価格が暴落するのを予想!4つの悪条件が重なると危険」
金の埋蔵量は地球には、あとどれぐらい残っているのか?過去から現在までの採掘量などについても詳しく買いてます。
>>「金の埋蔵量は地球にどれぐらい残ってる?採掘量から見た衝撃な内容」
日本はかつて、「黄金の国ジパング」と呼ばれていました。名前の由来について歴史的な視点から見ていきます。
>>「黄金の国ジパングの由来は歴史にあった!日本が呼ばれた衝撃の理由」
金(GOLD)の作り方を知るには、「冶金(やきん)」という聞き慣れない言葉を理解する必要があります。「製錬」「精錬」「精製」など、金の作り方を紹介。
>>「金(GOLD)の作り方!冶金(やきん)の意味を徹底解説!」についてはこちら
金とプラチナ製品って酸化しないの?もし黒く変色してしまったときの対処法などについても詳しく紹介します。
>>「金とプラチナは酸化しないの?指輪ネックレスが変色したときの対処法」
海水の中には50億トンという金が存在しています。海水から金を抽出する技術などないのか?詳しく紹介します。
>>「海水の中に金が50億トン存在する!抽出できれば大金持ち」
プラチナとホワイトゴールド、シルバーは同じ色に見えます。しかし、素材としては全く異なるものです。違いを解説。
>>プラチナとゴールド(金)シルバー(銀)違いとは?素材を徹底解説
金とプラチナ相場が逆転し、プラチナ相場が下落した理由について詳しく解説します。
>>金とプラチナ相場が逆転!プラチナ価値が下がった理由とは?
金も溶かすことのできる「王水」!「王水」が金のリサイクルに役立つについて解説します。
>>金も溶かす「王水」が最強過ぎる!どんなものでも溶かせるのか?
アイスや和菓子などに付いている金箔と食べても大丈夫な理由とは?詳しく解説します。
>>金箔を食べる!なぜ食べても問題ないのか?分かりやすく解説
いま高値の金を売る場合にも税金ってかかるの?売却と税金について詳しく解説します。
>>金の売買と消費税について!売却でも税金がかかるのか?注意点を解説
メイプルリーフ金貨の真贋方法について詳しく解説します。
>>【メイプルリーフ金貨】本物と偽物の見分け方4選!分かりやすく解説
金の用途って?どんなものに使われているのかを詳しく解説します。
>>金の用途とは?意外と知らない金の使われ方7選!徹底解説