熊本の質屋 質乃蔵(しちのくら)の児玉です。
金やプラチナのネックレスなどの留め具部分に使われている「丸カン」。
壊れやすい部分でもあるので、今回は「丸カン」の使い方や付け方について解説していきます。ぜひ、ご参考ください。
目次
丸カンとは、アクセサリーやキーホルダーなどのパーツと留め具をつなぐのに必要な部品です。
正円に近いリング状の部品で、大きさは「太さ(線形)mm ×外径(内径)mm」で表示されます。
一般的に外径3~6mの小さな丸カンをアクセサリー類に使用。外径10mm以上の大きな丸カンは、キーホルダーやストラップなどをつなぐのに使います。
色の種類もプラチナ、イエローゴールド、ピンクゴールド、シルバーと豊富にあるため、ハンドメイドアクセサリーの制作や外れたパーツの修理に丸カンは重宝されています。
何かと便利な丸カンですが正しい使い方や付け方を知らないと、大事なパーツを失くしたり壊したりすることも。
これから一緒に丸カンの使い方や付け方のコツを確認していきましょう。
丸カンの開き方と使い方とあわせて、必要な道具類も解説します。
丸カンは「指カン」と「平ヤットコ」という2つの工具を使って、開いたり閉じたりします。
指カンは手芸で使う指ぬきに似た金具で、丸カンを固定するのに役立ちます。
平ヤットコは、先が平べったくなったペンチのような金具。丸カンを開閉するときに使います。
平ヤットコの代わりにペンチやニッパーを使う方もいますが、質乃蔵ではあまりおすすめしません。
これらは硬い針金や銅線を曲げたり切断したりする役割があるため、繊細な金属でできたアクセサリーを傷付けてしまう恐れがあるからです。
指カンを利き腕とは、逆の親指または人差し指にはめます。
平ヤットコで丸カンをつかみ、隙間の部分を上向きにして指カンの溝に差し込みましょう。
丸カンを開くときは平ヤットコを前後に傾けるようにして動かします。
閉じるときも同じ要領で平ヤットコを前後に傾けてみてください。
新品の丸カンは硬く締まっているので、一回で閉じただけでは隙間がぴったりとくっつかないこともあります。
隙間がきれいに閉じないときはもう一度平ヤットコで前後に開き、ぐっと押すようにして前後にずらしながら戻すとよいでしょう。
丸カンの使い方は、開閉の手順とほとんど変わりません。
指カンと平ヤットコを使って前後に傾けながら丸カンを開きます。
開いた隙間に留め具やチェーン、パーツを通しましょう。
平ヤットコで丸カンを開いた方向に傾けて、隙間がぴったり閉じれば完了です。
丸カンは傷つきやすい部品なので、使うときは注意が必要です。
初めて丸カンを使う方や取り扱いが苦手な方は、これから解説する3つのポイントを確認してみてください。
正しい手順で開閉しても、何十回も繰り返すと表面のメッキが剥げたり、金属が劣化したりします。開閉のし過ぎで丸カンがバキッと折れてしまうことも珍しくありません。
パーツを取り付ける際は、何度も開閉しないよう注意しましょう。
扱いに慣れないうちは隙間がぴったり閉じないので、10mm以上の大きな丸カンで練習することをおすすめします。
100円ショップや通販で1袋100個入りの丸カンが200円前後で売られています。開閉のコツをマスターしてから自作アクセサリーの制作にトライするとよいでしょう。
力加減を抑え気味にするのも丸カンをうまく使いこなすコツです。
平ヤットコをつかむ手に力を入れすぎて、丸カンを傷つけてしまう方も少なくありません。
傷が入ると丸カンの金属が脆くなるだけでなく、大切なアクセサリーの外観が損なわれてしまいます。
前後に軽く傾けるぐらいの力加減で開閉しましょう。
平ヤットコを持つ側の手を上に向けた状態で手首を回しながら前後に動かすと、余分な力を入れずに開閉できます。
力の加減がつかめない方は、ぜひ試してみてください。
丸カンは開閉の向きにも注意しなければなりません。
左右に広げるような形で横向きに開くと、大きな隙間ができてしまい天然石やチャーム、レジンなどのパーツが外れてしまうからです。
丸カンが変形する原因となるので、開閉の向きは前後を徹底しましょう。平ヤットコを縦にひねるようにすると前後に開きます。
丸カンの隙間から近い部分をつかんで開閉するのも変形を防ぐコツです。
開閉するときに隙間から離れた場所をつかまないよう注意してください。
大事なアクセサリーを長持ちさせるためにも、開閉の前に向きとつかむ位置を確認するとよいでしょう。
「丸カンの使い方」を参考にしながら、お手持ちのアクササリーに丸カンをつけてみましょう。
指カンと平ヤットコで丸カンを開き、つなぎたいチェーンや宝石、チャーム、留め具などのパーツを通します。
開くときと同じコツで閉じるとアクセサリーに丸カンが付きます。
丸カンの役目は、アクセサリーに必要なパーツをつなげるだけではありません。向きや長さを調整するのに役立ちます。
大ぶりのピアスやイヤリングをお持ちの方から、「身に着けると横向きになる」といった嘆きの声を伺うことがあります。
また、プレゼントにもらったブレスレットが短すぎて付けづらいのでチェーンを長くしたい方もいます。
こうしたお悩みをお持ちの方は、丸カンを1付け加えてみてパーツの向きやチェーンの長さを調整してみてください。
歪んだ丸カンをご自宅でなおす方法は、外向きか内向きのどちらに変形しているかで対処法が異なります。
カンの片側が外側に飛び出て変形しているときは、丸カンの隙間を上向きして平ヤットコで挟みます。
そのままの状態で、飛び出たカンを平ヤットコで軽い力で押し込むと変形がなおります。
内向きに変形した場合は、硬いヘラや丸カンの内径とサイズが合う竹串などを使って押し広げるような形で微調整するとよいでしょう。
平ヤットコを丸カンの内側に入れて広げて変形を戻す方もいますが、素材に傷が入る恐れがあるので慎重に扱うよう注意してください。
丸カンの使い方や付け方をマスターすれば、ハンドメイドアクセサリーの制作や外れたパーツの修理、向きや長さの微調整と様々なシーンで活用できます。
ご自宅にパーツが外れてずっと使っていないアクセサリーがある方は、早速丸カンを使ってみませんか。思った以上に簡単に修理できるかもしれませんよ。
熊本の質屋 「質乃蔵」では、金やプラチナといった貴金属を専門に買取査定しています。もし、不要な指輪やネックレス、ピアスなどありましたら査定は無料ですので、是非ご利用ください。