熊本市東区の質屋 質乃蔵(しちのくら)の児玉です。
アクセサリーショップをチェックしていると、ロジウムコーティングという言葉を目にすることがあるでしょう。
「ロジウムって何?」「どんな効果があるの?」と気になっている人も多いのではないでしょうか。
本記事では、ロジウムコーティングの特徴や金属アレルギーに及ぼす影響を解説します。
メリット・デメリットや値段についても解説するので、ロジウムコーティングを施しているアクセサリーが気になる人はぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
ロジウムコーティングとは、ロジウムという金属でメッキしたアクセサリーのこと。
または、アクセサリーにロジウムの薄い膜をはる作業そのものを意味します。
ロジウムとは、硬度や耐食性に優れている銀白色の貴金属です。
天然の産出量が少ないレアメタルと呼ばれる金属に分類されており希少性が高く、プラチナやゴールドの倍以上の価格で取引されることもあります。
アクセサリーショップで目にするプラチナ仕上げやプラチナコーティングとはロジウムコーティングのことであり、身近なところで取り入れられている加工法です。
ロジウムは金属アレルギー反応を引き起こしにくいという特徴があります。
ただし、コーティングが剥がれると金属アレルギーを発症しやすくなる場合があるので注意しましょう。
ロジウムコーティングが剥がれると、本体の金属が肌に触れてしまうからです。
本体が合金・ステンレス・ニッケル・パラジウムでできているアクセサリーは、アレルギー反応が出やすくなっています。
本体はゴールドやシルバーで作られていても、ロジウムコーティングの下地にニッケルやパラジウムのメッキを施しているアクセサリーも少なくありません。
本体や下地に使われている金属が剥き出しになると、金属アレルギーを持つ人は肌荒れやかゆみを引き起こす可能性があります。
金属アレルギーがある人は、ロジウムコーティングが長持ちするようにメンテナンスを心がけ、剥がれていないか確かめてから着用しましょう。
ロジウムコーティングを施すことにより、金属の表面の保護や見た目の向上に繋がるなどのメリットが得られます。
具体的にアクセサリーがどのように変化するのか、詳しくチェックしてみましょう。
ロジウムコーティングは金属の表面を保護するので、アクセサリーの変色を防げます。
金属は年月の経過とともに表面が空気に触れて硫化し、黒ずみが生じるもの。
しかしロジウムは耐食性が高く科学的に安定しているため、変色することがありません。
剥がれても再コーティングできて艶やかな輝きを長く楽しめるので、一生もののアクセサリーとして愛用できるでしょう。
ロジウムコーティングを施すと、アクセサリーの耐久性がアップします。
ロジウムは耐食性に優れており、硬度が高い金属だからです。
酸化や錆が発生しないほか、表面に傷や汚れがつきにくく、摩耗によってコーティングが剥がれることも少ないでしょう。
汗や水にも強く剥がれにくいので、お気に入りのアクセサリーも気兼ねなく日常使いできますね。
ロジウムコーティングによって、アクセサリーが明るい輝きを放つのも特徴です。
ロジウムは白く明るい輝きを持つ金属なので、表面にコーティングすると銀白色のやわらかい光沢がプラスされます。
プラチナのような輝きのため、プラチナコーティングという名前で呼ばれることも多いものです。
光反射率が高くキラキラした輝きを得られるので、アクセサリーがより艶やかで華のある印象に仕上がるでしょう。
耐久性や光沢をプラスするロジウムコーティングですが、デメリットもあるので要注意。
とくに、お気に入りのアクセサリーにロジウムコーティングを施したいと考えている人は、デメリットを踏まえたうえでコーティングを検討しましょう。
ロジウムコーティングを施すと、万が一アクセサリーが破損したときに修理が難しくなるので要注意。
壊れたアクセサリーのパーツを、同じ金属で溶接して修理する店舗は多いものです。
しかしロジウムコーティングを施していると、金属同士を溶接する際にコーティングが妨げになるため、しっかり繋ぎ合わせることができなくなります。
ロジウムコーティングによって耐久性は上がるので壊れにくくなるものの、壊れてしまったら修復できない可能性がある点は気をつけなければなりません。
ロジウムコーティングを施したアクセサリーを着用したあとは、薬剤を含まない柔らかい布で優しく拭き取りましょう。
研磨剤の入ったクロスで磨くと、せっかくのコーティングが剥がれる可能性があります。
ロジウムコーティングはそもそも汚れがつきにくいので、付着した皮脂や汗を優しく拭き取るだけで輝きを取り戻せます。
汚れがひどい場合は、中性洗剤で水洗いしてから拭き取りましょう。
手持ちのアクセサリーにロジウムコーティングをかけたいと考えている人も多いでしょう。
しかし、ロジウムはプラチナや金より高価と聞くと、コーティングも高いのではないのかと心配になりますよね。
いくらくらいでコーティングができるのか、実際の値段をチェックしてみましょう。
アクセサリーのリペアやカスタムを行っているショップを数店舗チェックしたところ、ロジウムコーティングの価格相場は次のとおりでした。
ネックレスはペンダントトップのみなのか、チェーンも含めて全体にかけるのかで値段が前後します。
店舗やアクセサリーの状態によっても値段は変動するので、各ショップに相談してみるのがおすすめです。
ロジウムコーティングのメリット・デメリット・値段について解説しましたが、さらに詳しく知りたいという人も多いでしょう。
ここでは、ロジウムコーティングに関するよくある質問に回答します。
ロジウムは錆びが発生しない金属なので、ロジウムコーティングも錆びることはありません。
科学的に安定しているロジウムは耐食性に優れており、腐食しにくいのが特徴です。
常温の環境下であれば酸化や変色を起こさないので、長く愛用できるでしょう。
ただしコーティングが剥がれて下地の金属が見えると、錆びて変色したように見えることがあります。
変色しても錆びだと諦めずに再コーティングすることで、美しさを取り戻せるでしょう。
一般的に、ロジウムコーティングは3〜4年ほど持続するといわれています。
コーティングの厚さやアクセサリーの使用頻度によっても異なりますが、3年ほどで剥がれてくると覚えておきましょう。
剥がれてしまった場合は再度コーティングすると、輝きや耐久性を取り戻せます。
ロジウムコーティングは金属アレルギーの反応が出にくく、アクセサリーに耐久性や輝きをプラスする加工です。
2,000円程度からコーティングできる店舗や製品もあるので、気になる人は加工を検討してみましょう。
ロジウムコーティングを施したアクセサリーは優しくお手入れをして、美しい輝きを長く楽しんでくださいね。