質乃蔵(しちのくら)の児玉です。
消費者金融や買取専門業者とは異なる金融業「質屋」。700年もの歴史を持つ質屋ですが、意外とその読み方を知らない人は多いと思います。
「しちや」なのか「ひちや」なのか、地域によって読み方が変わるという説もあります。いったいどちらが本当なのでしょうか。
今回は、質屋の読み方について解説していきましょう。
「質屋」という看板は全国各地の街中で見られます。しかし、実際に利用する人でもその読み方が分からないことは意外と少なくありません。
辞書をひいてみると、質屋の「質」という字には音訓含め、 シツ・ シチ・チ・ シ・ もと・ たち・ ただ(す)と、実に7通りもの読み方があります。
さらに、「質」という字の意味は大きく分けて5つあり、そのうちのひとつに「しち。取引・約束の証として預けておくもの」とあります。
辞書に従うならば、質屋の読み方は「しちや」になりますよね。ところが、質屋には「ひちや」と平仮名で書かれた看板を掲げる店もあります。一瞬混乱しますが「しちや」も「ひちや」もどちらも同じ質屋のことを意味します。
質屋の読み方の違いは地域と関係しています。「し」が「ひ」に変わるのは、方言です。だいたい名古屋を境に関西・中京方面から変わるようで、数字の「七」も「しち」ではなく「ひち」と発音されるのだとか。その証拠に「ひちや」という看板は関東ではまず見られません。
名古屋にいたっては、1995年頃までタウンページには「し」と「ひ」の両方のページに質屋が載っていたそうです。
質屋の歴史は700年前の鎌倉時代にまでさかのぼります。
質屋は物品を担保として預かり、金銭を貸す店のこと。消費者金融などで手軽にキャッシングができるようになった現在においても、いまだに根強い支持がある金融システムです。
質屋のメリットは、消費者金融や銀行などの金融機関と違って、無審査で借り入れが可能な点。個人の信用履歴に残らないため、借入の記録が外部にもれる心配もなく、今後のローンやキャッシングへの影響もありません。
預かり期間は3ヶ月。それまでに借入金と利息分を支払わなくてはなりません。それを過ぎると物品は戻ってこなくなります(質流れ)が、返済義務はないのです。つまり、返済しないからといって、取り立てられることも、信用履歴に傷がつくこともありません。
査定額にもよりますが、質屋は利息が高いため、品物に特に思い入れがなく手放してもよいのであれば買取の方が高く売れる場合があります。反対に「品物を手放したくはないけれど一時的にお金が必要」な人にとっては、質屋は非常に助かるシステムだといえるでしょう。
ちなみに質屋の利息が高い理由は、「火災保険」「盗難保険」など、管理費に膨大な費用がかかっているためです。質屋を短期間に利用する場合は、自分の大切な商品が戻ってくるのでメリットがあります。
質屋の読み方は「しちや」「ひちや」、どちらもありで、地域によって発音が異なるということがわかりました。
質屋は若い人には知名度はやや低いものの、使い方によってはとても便利な金融システム。大切な品物を売りたくはないけれど一時的にお財布がピンチだというときに、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。
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