金箔を食べる!なぜ食べても問題ないのか?分かりやすく解説

投稿日:2021年7月10日 更新日:2021年09月30日

金箔を食べる!なぜ食べても問題ないのか?

質乃蔵(しちのくら)の児玉です。

TVなどで、金箔アイスを食べている芸能人の出ている番組を見ることがありますよね。

金箔は金属なのに、食べても大丈夫なのだろうか?と、ふと疑問に思う人もいるかもしれません。

実は金箔は食べても体に害はないのです。その理由をわかりやすくご説明します。

食べられる金箔って金なの?

金箔とは金を薄く延ばしたもので、吹けば飛ぶほどの薄さが特徴です。装飾品や工芸品に使われるほか、見た目をゴージャスに飾る用途でスイーツや料理にも使われています。

金は金属ですが、金箔ほど薄くなると無味無臭です。口にして違和感が残ることはまずないでしょう。口の中に入れると溶けるオブラートの食感と似ています。

キラキラ光る金色の金箔スイーツ、有名なものですと金箔をまとったソフトクリームがよくメディアに取り上げられていますよね。他にもカステラやロールケーキ、チョコレートやぜんざい、最中など、和菓子にも洋菓子にも合い、食べていてリッチな気分をもたらしてくれます。

金箔を食べても大丈夫な理由とは?

食用金箔は和食・洋食・スイーツ・お酒などに少量あしらうだけで、ゴージャスな雰囲気を演出してくれるのが大きな魅力です。

金は銀同様、歯科医療の治療現場でも使われるものですから、体への悪影響はありません。食物として体内に摂取しても、適量摂取ならそのまま体外に排出されるため、問題がないのです。

その理由は金の性質によります。金は純度が高ければ高いほど酸化しないため、胃酸で溶けることもありません。食用金箔に使われる金の純度は、工芸品用の金箔よりも純度が高いものがほとんどです。そのため、体内に取り込んでも消化・吸収されずにそのまま体外に排出されます。

ただし、金箔の成分をみてみると、金が使われているのは全体量の4%に過ぎません。それ以外の約94%は「プルラン」と呼ばれる多糖類のでんぷん、その他約2%は「ゼイン(ツェイン)」と呼ばれる植物由来のたんぱく質です。

金箔は味も匂いもないので、食べ物の風味を損なうこともありません。厚生労働省では食品添加物の「着色料」扱いになります。

金箔を食べる効果とは?

美容効果

食用金箔は無味無臭な上、栄養もカロリーもありません。つまり金箔を食べても毒にも薬にもなりません。

ですが金箔は、金の持つ性質によって以下のような効能があると言われています。

 

  • 肌のバリア機能の修復
  • 殺菌作用
  • 血行を促進し代謝を良くする

 

金から出るマイナスイオンが体内に入ることで血流やリンパの流れ、さらには新陳代謝を良くしてくれるのです。金箔スイーツを食べてゴージャスな気分になるだけでなく、美肌効果や健康促進につながるならうれしいですよね。

もっとも、金箔に含まれる金の量は少量ですから、目に見える効果が必ずあるわけではありません。とはいえ、こういった効能があると考えると、金箔入りの食べ物を食べるのに抵抗がなくなるだけでなく、「試しに食べてみたい」と思う方も多いのではないのでしょうか。

金箔の歴史

金箔の歴史

金は腐食・酸化しにくい点、柔らかくて展延性に優れた点から、古代から世界中の支配者たちに愛され、その力の表れとして装飾品などに使われてきました。

日本では、国内で奈良時代から桃山時代にかけて金が産出されていたこともあり、仏閣や仏殿、仏画・経典などの装飾に金がふんだんに使われました。

今も文化遺産としての価値を失わない奈良・東大寺の大仏、京都・金閣寺、平泉・中尊寺金色堂、日光・東照宮などからも、当時の輝きをうかがい知ることができます。

金を薄く延ばした金箔を用いた装飾は、さらに時代をさかのぼった古墳時代の遺跡からも発掘されています。

金箔はその薄さが最大の特徴であり、魅力といえます。その薄さ約0.1ミクロン(約1万分の1ミリ)、2gを畳一枚分に伸ばしたくらいといえば薄さが想像できるでしょうか。

古くは中国大陸から製箔技術が伝わり、日本独自の形で定着したのではないかと考えられています。

日本で金箔が作られたのは文禄2年(1593)。金好きで知られている豊臣秀吉が、加賀藩祖の前田利家に金箔・銀箔の製造を命じたのが最初と言われています。

現在も国内の98%の金箔は石川県金沢で生産され、金沢箔というブランドとして知られるようになりました。金沢は箔づくりに適した気候・気温・水質に恵まれているということもあり、さらにその技術は磨かれ伝統工芸として確立されてきたのです。

現代では金箔は工芸品以外にも食品、化粧品などにも使われ、さらにアートやインテリアの分野でもユニークな素材として表現者にも愛されています。金箔の可能性は無限といえるでしょう。

金閣寺の金箔量と使用された金の値段について、詳しく解説しています。
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まとめ

金箔を食べても人体には影響がないということがおわかりになったでしょうか。

金箔を使ったスイーツは価格は高めですが、それでも見た目の豪華さからテンションが上がるもの。ご当地スイーツなどに使われているものも多いですから、機会があれば全国各地の金箔スイーツを食べ比べてみてもいいですね。

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