質乃蔵(しちのくら)の児玉です。
金は経済状況が不安定なときにも価値を失わない実物資産のひとつです。
金を売りたいのであれば、売るのに適したタイミングを把握しておくことが重要です。
近年金相場は高騰が続いていますが、売るタイミングを間違えて損をしないためにも知識を蓄えておきましょう。
目次
一般的に、金は市場の需要と供給によって価格が決まります。金の価格は様々な要因に影響を受けるため、一概に「高いときに売る」ということは、タイミング等もあるので難しいかもしれません。
しかし、以下のような要因が金の価格に影響を与えることがあるので、ぜひ「金を高く売りたい」場合は覚えておきましょう。
景気後退時には需要が増加し、金の価格が上昇する可能性が高まります。
インフレが発生すると、金の価格が上昇することがあります。
金利が低下すると、金への需要が高まるため、金の価格が上昇することがあります。
世界的な政治不安がある場合、金は避難資産として求められるため、金の価格が上昇することがあります。
以上の要因を考慮すると、一般的には景気後退や政治的な不安定要因が発生したときに金の価格が上昇する傾向があるため、そのような状況下では金を売らずに保有することが多いです。しかし、金の価格が過去最高値に達した場合や、将来的な金の価格が下がると予測される場合には、高いときに売ることを検討することができます。
ただし、金融市場の状況や世界情勢など、複数の要因を総合的に判断する必要があるということは、覚えておきましょう。
金は景気の影響を受けにくく、時代を越えて安定した価値を保ち続けることができる資産のひとつです。投資目的で金を持つ人も増えていますよね。しかし、金は保有しているだけでは配当も利子もつきません。金は売却して初めて利益が出るものです。
売るのであれば、できるだけ利益を上げたいと思うのは誰しも思うことです。であれば、金を売る最良のタイミングは、金相場が最も高い時期ということになります。
金相場は今、ここ30年で最も高い水準にあります。2000年以前にはK24金1グラム1,000円前後だったのが2000年代に入ってぐんぐん上昇し、2020年8月にはついに7,769円という最高値を更新しました。
その後少し下がったものの「新型コロナ」や「ロシアとウクライナ戦争」によって、8,000円台を超えています。
以上のような数字の推移をみると、金を売るならいつ?売る時期やタイミング?という疑問のこたえは、2023年の可能性ありです。
私個人的な意見は、2023年現在が金相場も高く売り時と考えています。
※ロシアは金の保有量世界6位。金の資産14兆円もあります。そのためロシアとウクライナ戦争で経済が低迷するロシア。金欠のためにロシアが保有している14兆円の金を売却してしまう可能性があります。売却した場合は、金相場暴落の要因になるので注意が必要です。
金相場は日によって変動します。日本の金取引で基準価格として信頼できるのは「田中貴金属」の発表する金相場の数字です。毎朝更新されるので、金の売り時を考えている人は必ずチェックすることを習慣にすることをおすすめします。
金相場が急激に上下することはあまりありませんが、金取引の指標となるのは米ドルのため、アメリカ経済から受ける影響が大きいということは覚えておきましょう。
今はコロナ禍の影響で国際経済が不安のなかにあるということもあり、金相場の高騰が続いています。ですが、今後コロナ禍を脱し国際情勢が落ち着きを取り戻した際には、再び金の価格が下がる可能性もあると考えておいた方が無難です。
金は世界各国で取引されます。世界的な金相場の指標はイギリスのロンドン貴金属市場協会(LMBA)とアメリカのニューヨーク・マーカンタイル取引所が定めた価格です。この価格が金の国際価格として世界各国での基準となります。
金の価格はドル建てのため、特にアメリカ経済に受ける影響が大きいことは先に述べました。簡単に言うと、アメリカ経済が好調だと金の価格は下がりやすくなり、悪化すると金の価格は上がりやすい傾向になります。つまり円高ドル安よりも円安ドル高の方が、金の価格は上がりやすくなるということです。円高ドル安の方が輸入品を安く手に入れられるのと、原理は同じですね。
このように金相場と為替は密接な関係にあります。為替はアメリカ経済だけでなく、国際的な金融不安、紛争や災害などの影響で上下します。それに従い、金の価格も上がったり下がったりするというわけです。
金の需要が増えるのは、金融資産である通貨の価値が下がったり、国際経済の先行きが怪しくなったりしたときです。金の売り時を考えるなら、世界の経済状況や為替をチェックすることは必須と考えるべきでしょう。
どうしても売り時を決めかねる場合は、金を売らずに長期保有しておくのもありです。金は経済の影響を受けても価値がなくなりにくいため、焦って売らずともまずは寝かせておきながら売り時や売却方法を模索するのもいいでしょう。
金はインフラだけでなく、近年の日本経済社会のようなデフレの状況にも強い、あらゆるリスクに備えられる「実物資産」のひとつです。そのため、昔から「有事の金」とも言われ、持ち運びのしやすい金のアクセサリーはファッションとは別の意味でも人気です。
金地金やコインは長期保有しても劣化するおそれはありませんが、管理にはそれなりのリスクも伴います。ですから、これを機に手元に金を置かない金投資に切り替えるのもいいでしょう。
金投資は長期保有が前提です。金相場に一喜一憂するのではなく、リスクを分散させる目的で持つ余裕があるといいですね。
金の売却は最終的には自己判断が重要になってきます。
金にはメリットも多くありますが、金のデメリットもきちんと踏まえておくことも重要です。
金地金など金そのものを持つデメリットは次の2点です。
株式投資と異なり、金自体に配当金や利子はつかないことはデメリットではあります。反面、株式投資よりも仕組みが簡単なため、手を出しやすいというメリットにもつながります。紛失・盗難リスクに関しては管理方法を考えるなど、独自の対策が必要です。
実際に金を売却するとなると、どこで金を売るかは重要な選択です。金の価格自体は共通の金相場を元にしていますから、どこで売っても大差はありません。差が出るのは、業者による手数料の違いです。
あらかじめ保有している金の純度や重さを確認し買取価格を想定した上で、複数の業者での買取価格を比較することをおすすめします。
最終的には自分のなかで「「○○円になったら売却する」などのバロメーターを持ち、売り時を逃さないようにしましょう。
金は劣化による値崩れがなく有事に強い資産ですが、個人で売却するにはそれなりのリスクや難しさもついてきます。
金の売り時やチェックポイントを踏まえ、売り時を逃さないようにしましょう。
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