ピンクサファイアの含浸処理

以前は、ルビーの赤味が足りなくてピンクサファイアとなってしまったというような感じで、ルビーの格下と評価されていましたが、最近は透明度の高い綺麗なピンクサファイアは声がよくかかり相場が良くなったように感じます。最近の含浸処理ルビーの氾濫で綺麗なルビーが少なくなったとも感じております。

 

本来のピンクのサファイアは、Crによる赤味のためヴィヴィッドピンクの色ですし、コランダムの1.76の高い屈折率により輝きが強くなります。マンガンによる着色であるクンツァイトやモルガナイト、ピンクトルマリンとは、色味と鮮やかさに明らかな差があります。 

今回出品のピンクサファイアは、内包物が多く、濁った感じのヒ色です。紫外線には赤くなりCrによる゚ンク色と判断できます。屈折率は1.76でコランダムの数値です。透明度の高いピンクサファイアは何度か経験もあり、評価にも迷うところです。

枠は750WGでメレDの刻のみで中石の刻印はありません。

バックファセットからペンライトを当てたときの内包物の多さ(疑問2)は含浸処理ルビーのときと同じです。そこで中央宝石研究所に色石ソーティングに出すことにしました。含浸材の確認のため「X線蛍光分析」をお願いしたところ「鉛ガラスによる含浸処理」と出ました。鑑別結果は、「天然コランダム 天然ルビー:含浸処理」です。

私はピンク色と感じますが、やや厚みのないカットで、含浸処理ルビーのイメージを替えたもののようにも見えます。従来の含浸処理ルビーは、紫味を帯びた、やや暗赤色であり、内包物が多いものに可能性を感じて検査し、色石ソーティングに出しております。今回のものには紫味を感じずただ淡赤色と判断してピンクサファイアとし